SDGs事例紹介
記事を読む前に知っておきたい予備知識
・LGBTQとは
・レインボーハートokinawa設立までの生い立ち
LGBTQとは
LGBTQとは、Lesbian(レズビアン、女性同性愛者)、Gay(ゲイ、男性同性愛者)、Bisexual(バイセクシュアル、両性愛者)、Transgender(トランスジェンダー、性自認が出生時に割り当てられた性別とは異なる人)、QueerやQuestioning(クイアやクエスチョニング)の頭文字をとった言葉で、性的マイノリティ(性的少数者)を表す総称のひとつとしても使われることがあります。
Q「クエスチョニング」は、自らの性のあり方について、特定の枠に属さない人、わからない人等を表す言葉です。 日本におけるLGBTQの割合は、調査機関・調査方法によってデータにバラつきがありますが、現在では約3%〜10%と言われています。
※大阪市で行われた調査ではLGBTが3.3%、決めたくない・決めていない等の回答を合わせると8.2%、電通ダイバーシティ・ラボの2018年の調べでは約8.9%、LGBT総合研究所「LGBT意識行動調査2019」では約10.0%、名古屋市総務局総合調整部男女平等参画推進室の調査では1.6% トランスジェンダーは、生まれた時に性別を「男性」と割り当てられ、性自認が「女性」の人を「トランスジェンダー女性(トランス女性/Trans woman)」、出生時に性別を「女性」と割り当てられ、性自認が「男性」の人を「トランスジェンダー男性(トランス男性/Trans man)」と表現することもあります。
レインボーハートokinawa設立までの生い立ち
自身もゲイであるレインボーハート理事長の竹内清文さんは、岡山県出身で幼少期から女の子と遊んだり人形と遊ぶことが好きで、小学校5年生の頃に男の子にドキドキするようになり男の子が好きなんだということに気づきました。
ある日の事、男の子の友達に「しゃべり方が変だ」と言われてとてもショックを受け、それからビクビクするようになり何もかもを考えて発言するようになった。
素の自分を否定された気分になり、精神的な居場所がなくなってしまい、中学、高校に上がっても鏡に向かい「女の人を好きになるぞ」など暗示をかけ、自分自身も素の自分を否定するようになった。
そんな竹内さんは、大学進学時の一人暮らしをきっかけに自由になることができ、自分自身を徐々に受け入れていくことができた。22歳の頃、初めて男友達に勇気を振り絞って打ち明けたところ、「まぁいいんじゃない、これからどうしたいの」とびっくりはしていたけど否定的な言葉はなく、その時に竹内さんも「周りに打ち明けたい」と話し、それから徐々に周りに打ち明けていけるようになった。
26歳の頃、正月に実家に帰省し打ち明けることを決心し話したところ「裏切りだ」と両親には大反対されてしまいますが、竹内さん自身、自分は間違ったことはしていない。と素の自分を否定することは無かったといいます。
現在LGBTQの方で自殺を考えたことがあるという人の割合は約70%もいてほとんどの人が生きづらさを感じたことがあり、竹内さんの友人も3人自ら命を絶ってしまいとても辛い経験をました。
そして竹内さんが30代の頃、沖縄県のとある高校の先生に、講演をしてほしいと頼まれたことをきっかけに全国で講演をし、LGBTQについて理解を深めると共に、自身が子供時代に経験した素の自分を認めて多様性を大事に周りと違ってもいいんだよという事を教える講演や数々のメディアでも取り上げられるようになり現在に至ります。
SDGs取り組み内容
取り組みの概要
・LGBTQ・性の多様性の啓発活動
・小中高特別支援学校児童生徒対象LGBTQ・性の多様性講演会、教職員研修、行政・大学・企業・保護者・一般対象等の講演会
・LGBTQ・性の多様性に関する授業作り・普及
・レインボーハートグッズ商品企画・普及
・LGBTQ・性の多様性に関する児童生徒、教職員等の相談対応
取り組みの詳細
モノの整理や LGBTQ・性の多様性をテーマに、自分の心を整え、自分に正直に生きる大切さをピンクの衣装で伝えています
2016 年 10 月からスタートした LGBTQ・性の多様性をテーマにした講演会では、これまで全国で 400以上の小・中・高・特別支援学校を訪問、教職員研修・教育委員会主催研修 90回以上、自治体職員研修、一般対象、大学など幅広く行っています。
本も出版しており
累計 19,800 部ロングセラー『ガラクタを捨てれば人生はすべてうまくいく!』
『8 割捨てればうまくいく!』
『手放せばうまくいく!』
などさまざまな分野で自身が身につけた経験や知恵を幅広く伝えています。
今後の展開
元々生物は多様。「性はグラデーション」を心に掲げ、
これからも学校だけでなく、社会人として働く方達などにも発信し幅広く活動を続けていき、居場所のない人達を減らしていきたい。
取り組みを通して
フォトギャラリー
取材を通して感じたこと
皆が生きやすい、幸せな世の中に早くなって欲しい
まず最初に、竹内さんには本当に感謝を伝えたいと思いました。
改めて有難うございます。
お忙しい中私たちの取材に快く時間を作っていただいてだけでなく、各地で講演活動を継続して行っているということが本当に凄いと思います。
今回伺った話は、私にとっては非常に啓発的で心に響くものでした。
ご自身の経験や知識について率直に語ってくださり、それによってLGBTQのコミュニティが直面する困難や差別について理解を深めることができました。
その生活やアイデンティティに関するストーリーには、多様性と包括性の重要性を改めて考えさせられました。
私たちがお互いを尊重し、支え合うことの大切さ、実際に私たちができることの具体例も教えてくださり、本当に愛情深い方だなと思いました。
竹内さんのエンパワーメントと前向きな姿勢は、周囲の人々に希望と勇気を与えるものであり、皆が行動を起こし共に社会を変えていける、そうしていくんだという力を感じました。
たった1時間半ほど、1日の中ではほんの一瞬の時間でしたが、一緒に話しているだけでとても元気をいただきました。
今までどれほどの人が竹内さんの話を聞いて救われたかと思うと、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
ジェンダーレス、性には全く同じというものはなく、グラデーションのようなものである、その事実が自然なこととして認識され、その個性が尊重され、皆が生きやすい、幸せな世の中に早くなって欲しい。私もその一員として一刻も早くそんな社会になるよう尽力していきたいと思いました。
[ 宮城 ]
LGBTQへの理解が当たり前の世の中に
まず、竹内さんの生い立ちを聞かせてもらって、学生時代のほとんどの年月、自分がゲイであることを隠していたことはとても辛い時間だったと思います。
それは、計り知れないほど長くきつい時期であったと思います。また自分がLGBTQであることを隠している人はたくさんいて、LGBTQに対して悪いのは自分だ、自分は変だ、と自分を責めてしまい世間や人間関係で存在に後ろめたさを感じている人がまだいるのかと思ったらとてもやりきれない気持ちになりした。
LGBTQで無い人も理解を深めていく必要があると思い、LGBTQの人、そうで無い人同士の交流を広める必要があると思いました。
そこで立ち上がってくれた竹内さんにはとても感謝します。
竹内さんの講演で救われた方々は沢山いると思います。またこれからも、多様性を大事に自分は自分のままでいいと思える人、社会になってほしいと深く思いました。
また忙しい中取材に応じてくださりありがとうございました。
[ 安森 ]
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地域の暮らしと水のつながりの向上を目指して
研究プロジェクト
持続可能な自然環境の維持と貢献に努めるべく、沖縄県をメインに日本国内外の水質調査等を通じて、陸から海へ循環する水の
水質改善や水不足の解消に関する取り組みを行っています。
また、地域住民への水についての指導やワークショップも行い周知活動をしています。
色々な人が色々な事を一緒に学べる居心地の良い場所
ホームスクール+寺子屋
・国籍・人種・不登校の方など様々な方々が通える寺子屋+フリースクールの運営
・月に1度の「ちきゅう屋食堂」を開催
・畑で作物を育てて地産地消に取り組んでいる
・地域の方々とのコミュニティーの場所を提供