SDGs事例紹介
- 情報更新日: 2021年04月06日
- 取材日:2021年03月31日
地場野菜と琉球ハーブ
ナチュラルファーム Halever
飲食業・農業
八重瀬町にて、地場野菜や琉球ハーブを使った、発酵食のスパイシーカレーを提供しています。
記事を読む前に知っておきたい予備知識
・『地産地消』とSDGs
『地産地消』とSDGs
流通や貿易の発達で、国は豊かになりました。
沖縄に居ながら、北海道の名産品なども食べることができます。沖縄に居ながら、海外から輸入されたの食べものを、当たり前のように食べることができます。
しかしながら、考えてみるとその輸送費に掛かるコストやエネルギーはどうでしょうか?
運搬によって燃料が消費されるため、遠くから運搬されるほど、大量のCO2が発生してしまいます。
SDGs目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」、目標13「気象変動に具体的な対策を」の観点から考えると、地球温暖化の原因となるCO2の削減が必要とされているため、運搬におけるCO2削減は重要な課題です。
また、大量に輸出するために海洋資源や陸の資源を乱獲してしまい、資源の枯渇や環境破壊につながっている例が世界のあちこちに見られます。
SDGs目標11「住み続けられるまちづくりを」、SDGs目標14「海の豊かさを守ろう」、目標15「陸の豊かさも守ろう」の観点から、このような問題を改善するためにも、本来地域の海で獲れたものや地域で育てたものを、その地域で消費する『地産地消』の精神は、持続可能な社会構築のための重要な考え方と言えるでしょう。
食べ物に限らず、電気などのエネルギーでも燃料輸送や送電ロスを抑え、災害時にも困らないように、できるだけ地域で発電して地域で使うエネルギーの地産地消が叫ばれています。
消費者の立場からも、SDGs目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」にあるように、地産地消で地域の産業を支えることを応援したいものです。
SDGs取り組み内容
取り組みの概要
地産地消を意識した地場野菜と琉球ハーブ、発酵食のスパイスカレーのお店を運営しています。
取り組みの詳細
無農薬、肥料をほぼ使わず、主に唐辛子や野草を育てています。
畑で育てた食材を使ったスパイスカレーやスムージーを、八重瀬町観光拠点施設『南の駅やえせ』内にある店舗で販売しています。
また、余ったご飯を甘酒に変換すること、無農薬バナナを発酵させることで食品ロスを減らしています。
さらに「全国の使用されていない畑を活きた畑にしてお返しする」というコンセプトのもと、土地を使いたいと思っている若者と、土地の所有者をマッチングするボランティア活動も行っています。
今後の展開
社会に力になれるようなことをしたいと思っています。
現在は、お店で使う野菜の全てを自分の畑で作れているわけではありませんが、今後は全ての野菜を自分の畑でまかなって、すべてに目が行き届いたものを使っていきたいと考えています。
いろんな方々とコラボすることで、様々な取り組みを行っていきたいと思っています。思考して悩み、いろんな意見が出ることはとてもいいことだと思います。
ファッションにも関心があり、大量生産せずに、余っている布を縫い合わせたり、着物をリメイクしたりと、手作り、リサイクル、リユースの持続可能なファッション(sustainable fashion)への取り組みも考えています。
取り組みを通して
もともとは神奈川県で飲食店をしていました。
全国の使っていない畑を活きた畑にしてお返しするボランティア活動で、土地を利用したい若者と土地所有者のマッチングがあり、勧められて連れてこられたのが今の土地です。
店名のHaleverは、うちなーぐちの「ハルサー」(農家の人、畑で働く人)と、英語の「evergreen」(常緑、いつまでも衰えない植物)を組み合わせた言葉です。
これからも自家菜園で育てた野菜を増やしていくと共に、地元の地場養鶏を使わせてもらうなど、地産地消を意識した様々なネットワークを拡げていきたいと思っています。
SDGs推進への取り組みを通して、地球の危機について考えるキッカケになるのは素晴らしいことです。
多くの人が、何となく分かっているはずです。悪いことだと知りながらも利益があると見て見ぬふりをしてしまう。
そうはなりたくないな、と思っています。
フォトギャラリー
取材を通して感じたこと
考えるきっかけに
SDGsやsustainableなど様々な言葉が飛び交う中で、その言葉を知らない人も、その言葉と出会い、一人一人が考えるきっかけになったらいいなと改めて思いました。
お店、畑、プラスティック、ファッション、いろんなジャンルでいろんなアイディアが溢れ出ている店主の小松崎さん。
とても勉強になる、楽しい時間を過ごさせていただきました。
一消費者として、何を選び、何を手に取るか考えて行動していきたいなと思いました。
[ 松川 ]
今が分岐点
SDGsについて伺ったところ、
「持続可能なのは当たり前。これから先、やりすぎたことに気がついて(持続可能な生活に)戻るか、それとも更にやりすぎるかの分岐点。」
という言葉がとても印象に残りました。
一人一人のできることはそう多くはないかもしれませんが、少しずつでもみんなが意識を変えていけば、よりよい環境を未来に残せると思いました。
また、お店でいただいたカレーがとても美味しかったです。
ただ美味しいだけではなく、食材にこだわった料理は小松崎さんの人や地球に対する真摯な姿勢が伝わってくる様な元気が出る味でした!
[ 又吉 ]
関連情報
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地域の暮らしと水のつながりの向上を目指して
研究プロジェクト
持続可能な自然環境の維持と貢献に努めるべく、沖縄県をメインに日本国内外の水質調査等を通じて、陸から海へ循環する水の
水質改善や水不足の解消に関する取り組みを行っています。
また、地域住民への水についての指導やワークショップも行い周知活動をしています。
周りと違っても大丈夫!
NPO法人
・LGBTQ・性の多様性の啓発活動
・小中高特別支援学校児童生徒対象LGBTQ・性の多様性講演会、教職員研修、行政・大学・企業・保護者・一般対象等の講演会
・LGBTQ・性の多様性に関する授業作り・普及
・レインボーハートグッズ商品企画・普及
・LGBTQ・性の多様性に関する児童生徒、教職員等の相談対応