SDGs事例紹介

SDGs シンボルマーク
SDGs目標 4.質の高い教育をみんなに
SDGs目標 10.人や国の不平等をなくそう
SDGs目標 16.平和と公正をすべての人に
SDGs目標 17.パートナーシップで目標を達成しよう
授業を通してSDGsの活動を行う。

沖縄キリスト教短期大学

学校教育

記事を読む前に知っておきたい予備知識

・沖縄キリスト教短期大学ってどんな学校?

・①うちなーぐち(しまくとぅば)の現状

・②カカオ生産国の現状

・③海洋ごみ問題

沖縄キリスト教短期大学ってどんな学校?

沖縄キリスト教学院(大学・短期大学)は、「沖縄キリスト教団」首里教会の教会堂を校舎として1957年4月に開学しました。

祈りと学びをカタチにした海の見える丘の上にキャンパスがあり、沖縄の大学では2番目の歴史をもっております。

1963年、短期大学として認められた本学院に、「児童福祉科」(現在の保育科)と「英語科」が設置されました。

これらは、児童福祉と保育により地域の発展に関わっていく「地域性」と同時に、国際言語としての英語に習熟する人材を輩出するという意味で「国際性」への対応を表現しています。

加えて2004年には、より広範で深い知識に根差した他者理解の深化を目指し、

「英語コミュニケーション学科」が設置されました。

沖縄キリスト教短期大学は、キリスト教精神に基づいた学校教育を施し、人格の完成をめざし、

社会に有用なる人材を育成することを目的としている学校です。

 

 

 

 

①うちなーぐち(しまくとぅば)の現状

県内各地において受け継がれてきた、うちなーぐち(しまくとぅば)は、地域の伝統行事等で使用される大切な言葉であるとともに、

組踊や琉球舞踊、沖縄芝居等といった沖縄文化の基層であり、いわば沖縄のアイデンティティの拠り所でもあります。

しかし、平成21年には、ユネスコ(国連教育科学文化機関)が国頭語・沖縄語・宮古語・八重山語・与那国語のそれぞれを消滅の危機に瀕する言語に指定しています。

また、平成25年に行った「しまくとぅば県民意識調査」において、県民は「しまくとぅば」への親しみを持っている反面、「しまくとぅば」を主に使う人が、全体で10%となっており、消滅の危機の実態が数値においても証明され、更に、若年層ほど「しまくとぅば」が使えない状況が顕著となっています。

このような状況を受け、沖縄県では、「しまくとぅばの日に関する条例」等に基づき、沖縄文化の基層である「しまくとぅば」の次世代への継承、「しまくとぅば」の普及推進を目的として、平成25年度に「しまくとぅば普及推進計画」を策定しました。

令和元年度から令和4年度までの4カ年の期間については、前期及び中期行動計画の取組の成果や課題等を踏まえ、後期「しまくとぅば」普及推進行動計画を策定しました。

今後、「しまくとぅば」を積極的に活用し県民への定着が図れるよう、様々な施策・事業を実施していく予定となっています。

 

②カカオ生産国の現状

IITA(国際熱帯農業研究所)が実施した西アフリカのカカオ生産における児童労働の調査では、コートジボワールだけで約13万人の子どもが農園での労働に従事しています。

カカオ農園は小規模な家族経営である場合が多く、子どもが家族の手伝いとして働いている場合もありますが、1万2000人の子どもが農園経営者の親戚ではない子どもだったそうです

また、農園経営をする家庭の子ども(6~17歳)の3分の1は、一度も学校に行ったことがありません。その中には「何らかの仲介機関」によってこの職についている子どももいて、他国から誘拐され奴隷として売られて強制的に働かされているという報道や他の文献の指摘を裏付けています。

この調査では、西アフリカのカカオ農園で働く子どもの64%が14歳以下と報告され、カカオ栽培の労働集約的な作業、特に農薬の塗布や刃物の使用などは子どもの身体に危険をもたらす可能性が高いと言われています。

③海洋ごみ問題

環境省の調べによると、毎年、海に流出するプラスチックごみのうち2〜6万トンが日本から発生したものだと推計されています。このままでは2050年の海は、魚よりもゴミの量が多くなると言われるほど問題は深刻化しています。

これまでに魚類をはじめ、ウミガメや海鳥、クジラなどの海洋哺乳動物など少なくとも700種ほどに被害をもたらしています。この内92%がプラスチックごみによる影響で、例えば、ポリ袋を餌と間違えて食べてしまったり、漁網に絡まったりして傷つき、死んでしまうことも日常です。

また、プラスチック製品が紫外線による劣化や波の作用などにより破砕され、5ミリメートル以下の欠片となった、マイクロプラスチックの影響も懸念されています。

例えば、マイクロプラスチックがサンゴに取り込まれ、その影響でサンゴと共生関係にある褐虫藻(かっちゅうそう)が減少する、といった現象が報告されています。人工的に作り出されたプラスチックが、自然界で完全に分解されるまでには数百年以上と途方もない時間がかかり、さまざまな生物同士のつながりによって成り立つ海の生態系のバランスを、マイクロプラスチックが崩してしまう可能性があります。

海洋プラスチックごみがこのまま増え続けると、漁業や観光業への影響だけでなく、船舶運航の障害、沿岸中域の環境も悪化し、地球の表面積の7割を占める海の汚染が及ぼす影響は未知数の部分も多いです。

海洋ごみはいったいどこから来るのか。その大半は私たちが暮らす街からです。街で捨てられたごみが水路や川に流れ出し、やがて海へとたどりつき環境汚染に繋がっています。

 

SDGs取り組み内容

取り組みの概要

沖縄県では、SDGs普及に向けて活動する企業・団体を「おきなわSDGsパートナー」として登録しており、「沖縄キリスト教短期大学」もその中に選ばれています。

今後も教育機関としての役割を果たすべく、学生、教職員をはじめ本学院に関わるすべてのステークホルダーの皆さまと

SDGsについて考え協働していきたいと考えております。

授業を通して、SDGsの活動を行い、外部とも連携し講師を招き講演会を行なったり、環境問題について調べ、プレゼンテーションやワークショップを行なっています。

 

 

取り組みの詳細

授業内外ともに学習環境の整備に力を入れています。

1月に行われた授業では、外部講師を招いてのワークショップを行いました。

それぞれのグループに分かれ、授業で考えたテーマに沿って、SDGsの解決方法をディスカッションをし、それを記事にまとめる学習を行いました。

各グループでは

①うちなーぐちを広げたい

②カカオの生産国の状況

③ビーチクリーンを行う

④国際交流をしたい

⑤フードロスについて

5個の項目に分けて、予備知識・概要・詳細・今後の展開などを学習しました。

 

今後の展開

各チームごとの今後の展開内容

①うちなーぐちを広げたい

うちなーぐちを聞く機会が少ない為、小学校に出前授業を行う。または標識に日本語と英語の他にうちなーぐちを付け加える。

②カカオの生産国の現状

カカオ農家で人身売買、児童労働などの問題がある為、カカオを使っての商品開発を行いカカオ農家の現状を日本の消費者に伝える。

開発した商品の購入を通して、生産国のカカオ農家の人たちの支援に繋げる。

③ビーチクリーンを行う

海のゴミは約7割は、街でポイ捨てされたゴミで雨水によって川に運ばれ、それが海に流れ着き、環境汚染に繋がっている為、ビーチクリーンの活動の場所を増やし、ゴミ拾いを定期的に行う。また、その活動をSNSなどを通して発信する。

④国際交流をしたい

異国化文化交流を深めるために、日本人と外国人を繋げるワークショップを行い、日本人が多文化を知り、外国人のイメージを良くする。

または、日本語と第二言語が身に付くようにサポートを行う。祭りなどのイベントを開催し、各国の屋台を再現し食文化の交流を行う。

⑤フードロスについて

日本では、年間643万トンの食品廃棄物が出されている為、コーヒーのしぼりカス(残りカス)を再利用し、クッキー作りや消臭剤、染料を作りフードロスを少なくする。

また、活動を通して、みんなの知識を高める。

テーマに沿って、それぞれのチームで課題と解決方法、今後の展開を決めました。

 

 

取り組みを通して

近年、世界で注視されているSDGsは、本来人類が大切にしなければならない、当たり前のものの重要性が再認識されたものです。

これに示されている17項目は人類の未来を持続させるための基本的努力項目ですが、単なる目標を超えて普遍的な重要性を持っております。それはまさに沖縄キリスト教学院の「建学の精神」と相通じるものであると考えます。

沖縄キリスト教学院の出発は、沖縄戦を経験した人達の平和への祈りと希求でした。それは、全ての人と共に生きる人材を育成するための教育事業となりました。人の生きる環境を保持することに関連して、あらゆる人が共生し、憎しみと差別を無くし、「誰一人取り残さない」社会の実現に向けて、積極的に取組んでいくのが本学の教育の使命です。

フォトギャラリー

取材を通して感じたこと

エネルギッシュな思いが伝わりました。

これからの時代を作っていく学生さんが、未来について考えて行動している姿を見てとても感動いたしました。

私の目線では考えられない、問題の解決方法や、課題があり勉強になりました。

SDGsについて自分の考えや、解決方法をしっかりと話し合える、発表できるその姿に、関心いたしました。

授業を通して、SDGsを学ぶ学習環境があるキリスト教短期大学はとても良い環境だと思いました。

 

[ 新垣 ]

関連情報

最近更新されたSDGs事例紹介

SDGs目標 5.ジェンダー平等を実現しよう
周りと違っても大丈夫!
NPO法人

・LGBTQ・性の多様性の啓発活動

・小中高特別支援学校児童生徒対象LGBTQ・性の多様性講演会、教職員研修、行政・大学・企業・保護者・一般対象等の講演会

・LGBTQ・性の多様性に関する授業作り・普及

・レインボーハートグッズ商品企画・普及

・LGBTQ・性の多様性に関する児童生徒、教職員等の相談対応

SDGs目標 3.すべての人に健康と福祉を
SDGs目標 4.質の高い教育をみんなに
SDGs目標 10.人や国の不平等をなくそう
色々な人が色々な事を一緒に学べる居心地の良い場所
ホームスクール+寺子屋

・国籍・人種・不登校の方など様々な方々が通える寺子屋+フリースクールの運営

・月に1度の「ちきゅう屋食堂」を開催

・畑で作物を育てて地産地消に取り組んでいる

・地域の方々とのコミュニティーの場所を提供

 

 

SDGs目標 9.産業と技術革新の基盤をつくろう
SDGs目標 12.つくる責任 つかう責任
日本初!環境に優しく、人にも優しいハブ革
デザイン・製造・販売

・県産「駆除ハブ」を活用し生態系を崩すことなく、環境にも配慮したアイテムを製作。

・環境に優しい薬品の使用。

・「脱ムダ(脱プラ)」により、基本包装(無料)はOPP袋とエアパッキンのみにし、ギフトボックスなどは必要な方のみにお渡しをしている。

・新鮮な「駆除ハブ」を活用し、沖縄82そば(ハブそば)を販売している。

・県内でのイベントを増やし、技術や伝統文化の継承にも力を入れている。

 

 

SDGs目標 1.貧困をなくそう
SDGs目標 7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
SDGs目標 8.働きがいも経済成長も
SDGs目標 13.気候変動に具体的な対策を
SDGs目標 14.海の豊かさを守ろう
沖縄から“おいしい”の起点に
製造・販売業

沖縄こども未来プロジェクトへの寄付

子ども食堂への製品提供、寄付、運営補助

バイオガスを使った発電事業への協力

濃縮工程への食用廃油の活用

構内車両の低炭素車両の導入

人事評価制度の見直し

有休取得率の更なる向上

キャリア開発支援、研修など

ビーチクリーン活動

バイオプラスチック容器の採用