SDGs事例紹介
記事を読む前に知っておきたい予備知識
・シママースとは
・バイオマス発電とは
シママースとは
四方を海に囲まれた沖縄では、美しい豊かな海からつくり出された塩を「マース」と呼び、大切に受け継いできました。
しかし、日本復帰後、塩専売法の規制によってこの伝統的な製法は禁止。
しかし、日本復帰後、塩専売法の規制によってこの伝統的な製法は禁止。
すると、県内のいたる所で沖縄の伝統食となじまないという弊害が起きました。
沖縄の、おいしい「マース」の味を復活させようと有志が集い、設立したのが「株式会社青い海」の原点です。
沖縄の、おいしい「マース」の味を復活させようと有志が集い、設立したのが「株式会社青い海」の原点です。
当時、国内の塩の管理を行なっていた「専売公社」と協議を重ね、海外の天日塩を再生または加工するという製法により「沖縄の塩 シママース」が誕生しました。
バイオマス発電とは
バイオマスとは、化石燃料を除く動植物などの生物から生み出され、エネルギー源として利用できる有機物
のことです。
家畜の排せつ物や、生ごみ等の「廃棄物系バイオマス」、林地残材や稲わら等の「未利用バイオマス」、さとうきび・とうもろこし・なたね等の「資源作物」など、様々なものをバイオマス資源として活用することができます。
畜産資源(家畜排泄物)や、食品加工残さや下水汚泥、または林地残材、作物の中でもサトウキビや大豆、落花生などからもバイオマス発電に繋げることができます。
シママース本舗は糸満市浄化センターや複数の企業・団体と連携し、工場敷地内に発電システムを設置し、バイオガスを利用した発電事業への協力を行っています。この発電システムで作られる年間約300世帯分の電気は、糸満工業団地に供給され、シママース本舗の生産工程で利用することでCO2の削減を図っています。
なお、浄化センターの敷地外におけるバイオガスを活用した発電と浄化センター近隣工程での利用は
全国初の取り組みだといえます。
また、塩づくりで欠かせない濃縮工程において化石燃料から食用廃油への切り替えを行い、従来型燃料の
使用量を削減しました。(2022年度は食用廃油を168,850リットル使用)
SDGs取り組み内容
取り組みの概要
沖縄こども未来プロジェクトへの寄付
子ども食堂への製品提供、寄付、運営補助
バイオガスを使った発電事業への協力
濃縮工程への食用廃油の活用
構内車両の低炭素車両の導入
人事評価制度の見直し
有休取得率の更なる向上
キャリア開発支援、研修など
ビーチクリーン活動
バイオプラスチック容器の採用
取り組みの詳細
シママース本舗は元々「地域のために沖縄のために」を大切にしてきた会社であり、SDGsという言葉が世に広まる前から、志のある社会貢献活動や地域行事のバックアップを行ってきました。
その流れの中で、沖縄の子どもの貧困率がワースト1だという事実に触れ、大きな衝撃をうけました。
糸満市内で子ども食堂の運営をしている方々の支援をしたいと思い、今では物品提供の支援を
行っています。
沖縄タイムスが主催している「沖縄こども未来プロジェクト」という活動も支援しており、支援の輪が沢山の人に届いたらと思っています。
シママース本舗の工場近くには糸満市浄化センターがあり、そこで発生するメタンガスを再生利用できないかと考え、
沖縄ガスさんと協議した結果、発電設備をシママース本舗工場敷地内に置き、発電した電気を供給する仕組みをいくつかの会社で出資して作りました。
さらにガスを使って発電した時に出る排熱を、お塩を作る行程の熱源として再利用しています。
これらの取り組みは、シママース本舗だけで行なっているものではなく、沢山の企業や団体と協力することで実現できています。
今後の展開
・沖縄の味を守りながら、さらに良質で安心して味わえる商品を作りだす為に、新たな研究開発に取り組んでいます。
また、品質管理にも重点を置き、安全な食品加工を追求しています。
・燃料コストの低減・CO2削減・生産する塩の質の均一化・異物混入の低減・省力化を図り、安定生産量の拡大を実現していきます。
取材を通して感じたこと
様々な活動で地域貢献
シママース本舗さんは、子ども食堂への製品提供、寄付、運営補助を初め、バイオガスを使った発電事業への協力、
ビーチクリーン活動、バイオプラスチック容器の採用等様々なSDGsの活動を行っており、あらゆる面から地域貢献をされておりました。
地元企業が、地域に貢献することによって、地域が活性化されとても良い循環型社会が生まれると思います。
シママース本舗さんの塩には日頃からお世話になっております。
沖縄の味を守りながら、SDGsの活動を行われるその姿に感動いたしました。
[ 新垣 ]
たくさんのSDGs活動に感動!
こんなにSDGsに貢献している会社は数少ないと思いました。
なぜもっと早く取材に来なかったのだろうと思いました。とても幅広いSDGsへの取り組みにとても感動しました。
また、常務取締役の屋嘉比 元さんとマーケティング企画課の外間 恵さんお話はとてもわかりやすく、ずっと笑顔で話をしていてとても聞いている私たちもとても気持ち良かったです。
何よりも、それが私の心に残っていてだからこそ地域貢献ができたり、子どもの貧困など真剣に向き合える会社なんだなと私も初心の心に戻されました。
お忙しい中取材に応じてくれた株式会社青い海様、本当に有難うございました。
[ 安森 ]
関連情報
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おからを活用した製品開発
製造業
・おからを使った代替肉の製造・販売
・おからを使ったグラノーラの販売(イベント時のみ)
・牧場と提携し循環型の農業支援やジェラート作り
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・食品のアップサイクルに関わる企業との意見交換
・島ぜんぶでうむさんラボ賞を獲得!
地域の暮らしと水のつながりの向上を目指して
研究プロジェクト
持続可能な自然環境の維持と貢献に努めるべく、沖縄県をメインに日本国内外の水質調査等を通じて、陸から海へ循環する水の
水質改善や水不足の解消に関する取り組みを行っています。
また、地域住民への水についての指導やワークショップも行い周知活動をしています。
周りと違っても大丈夫!
NPO法人
・LGBTQ・性の多様性の啓発活動
・小中高特別支援学校児童生徒対象LGBTQ・性の多様性講演会、教職員研修、行政・大学・企業・保護者・一般対象等の講演会
・LGBTQ・性の多様性に関する授業作り・普及
・レインボーハートグッズ商品企画・普及
・LGBTQ・性の多様性に関する児童生徒、教職員等の相談対応