今回の【サンゴの保全活動やってみた】は、
「恩納村Save The Coralプロジェクト2021」に参加し、
サンゴに悪影響を及ぼす赤土流出問題の対策として「ベチバーの植え付け」に参加してきました。
ベチバーのこと、ベチバーとサンゴ保全の関係、グリーンベルト植栽活動について書いているので、
この記事を読めばまた一つ、サンゴの守り方を知ることができますよ!
3月5日は「サンゴの日」
この日は「恩納村Save The Coralプロジェクト2021」というイベントがありました。
地元小学生や地域住民の方々、多くのダイビングショップやいろんな企業の方が集まって、
ビーチクリーン活動、グリーンベルト活動、サンゴ苗植え付けを行いました。
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私たちは「チーム美らサンゴ」を通じて、このイベントの中のグリーンベルト活動に参加させていただき、
実際に赤土がどんなものかを見たり、ベチバーという植物を植えてきました!
普段の生活で滅多に「畑」を目にすることが無いため、まず驚いたのは土の色の濃さ。
一見普通の畑、普通の土に見えますが、土をすくってそこに水をかけてみると、
指の隙間から焦げ茶の水がぼとぼとこぼれ落ちます。
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これには赤土と言われることが納得。
「これが海に流れるとなると嫌だな」とそこで初めてこの問題を少し実感することができました。
そして、植え付けの時間がやってきました。
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参加者はくわやスコップを持って横一列に畑の端に整列します。
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畑の周りには事前にベチバーが20cm間隔で並べられており、
目の前のベチバーを植え付けていきます。
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穴を堀り、
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ベチバーを差し込み、
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土を被せ、
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足や手で土を固めます。
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これを繰り返し、畑の周りをベチバーで囲っていきます。
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この取り組みはすぐに目に見えた効果が出るものではありませんが、
「こうした地道な取り組みでも良いんだな。」
「むしろこのような地道な取り組みこそ大事で、続けていくことが大事なんだな」 と、
他の参加者との活動を通してとても実感しました。
ちなみにその日、このイベントの参加者が想像以上にいたそうで、
ベチバーの植え付けが一人2.3本程度の植え付けになってしまいました。
多くの人が参加してすごく良いことなはずのに、植え付けがすぐ終わって物足りないという、
謎な雰囲気になっていました(笑)
ベチバーよ。
あとは頼んだぜ。
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そんな気持ちで今回は植え付けを終えて帰社。
サンゴの守るアクションの一つを知ることができたことは、とても良い経験になりました。
この活動がサンゴを守り、サンゴが海や地球の環境を守ってくれることを信じて
この取り組みを皆さんにお届けします。
この活動は今回の恩納村だけではなく、県内各地でいろいろなイベントが行われているらしいので、
調べてまた参加したいと思いました。
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YouTubeに動画を公開しています。
活動の様子はこちらから
補足情報
■ベチバーとは
・ベチバーはインド原産のイネ科の多年生草本です。
・和名は「カスカスガヤ」インドでの名称は「Khus(カス又はクス)」と言い、
香り高い根という意味でアロマオイルにも利用されます。
・草は2~3mにもなり、複数がまとまって大きな株を形成するため、ススキに良く似ています。
■ベチバーの植え付けとサンゴ保全
サンゴ減少の原因の一つとして「赤土流出」という問題があります。
沖縄などの南西諸島では、赤茶色の土(国頭マージ、島尻マージなど)や
灰色の土(ジャーガルとその母石のクチャ)などの
粒子の細かい土壌が見られ、これらをまとめて赤土等と呼びます。
沖縄特有のまとまった雨が降り、土壌が浸食されることによって赤土等が流出し、海や川、地下水を濁らせ、
サンゴの生息環境にも悪影響を与えています。
その対策の一つに「グリーンベルト」という植栽活動があり、
畑の周辺や斜面の下側などに、樹木や草木などの植物を帯状に植えることにより、
水の流れを弱めたり、濁水中の土粒子を植物が捉えて赤土等の流出を防ぐ重要な防止対策になっています。
グリーンベルトは、土砂の流出を抑えると同時に畑の土が畑周辺の側溝に落ちるのも防ぎ、
赤土等流出量の50~60%程度を軽減する効果があると言われ、植栽する植物としてベチバーが用いられています。