現状

沖縄県は残念ながら都道府県での比較で学力が低水準にある、ということが課題の一つになっています。

文部科学省が小中学校で行っている2020年度の全国学力学習状況調査によると、沖縄県の学力ランキングは47都道府県中、42位という結果でした。

 沖縄県内の中学校における高校受験制度について見てみると、比較的 学力よりも内申重視の傾向が高いと感じます。

 学生が中学3年生になって、いざ進路について考えて、行きたい高校が見つかっても、学校選びに内申点の影響が高いため、内申点が低い学生に関しては与えられるチャンスが限られてしまいます。

 そのため現状では、『中3の受験生期間の一年間で行きたい高校のために学力を伸ばそう』とする学生よりも『今の内申点で行ける高校を探そう』とする学生の方が多くなりますし、先生からもそのように指導されます。

何が原因なの?

高校の受験制度は都道府県によって違いがあります。

沖縄県の公立高校合格配点の仕組みは内申点と学科試験の比重が 内申:学力=4.5:5.5 ~ 4:6の範囲となっています。

 また、内申点の中1~中3の配分は、全国的にみると中1や中2の内申点は無視して中3の内申点だけを加味するところや、中3の内申点の比率を高くする都道府県が多い中、沖縄県は中1、中2、中3の比率が全て同等です。

 そのため中学年生になってから行きたい高校が決まっても、変えることが不可能な過去の成績(1、2年の内申点)もそれなりの影響を受けることになります。

 「内申点」の割合が高いほど、高校受験に向けて学力を伸ばす努力を怠る要因にもなってしまいます。

そのため、入試制度自体を「内申点重視」よりも「学力重視」にすることで学力向上に向けて努力する学生が増えて、沖縄県自体の学力を高めることができると考えられます。

解決への動き

そもそも一昔前の沖縄県は、今よりもっと内申点が重視されていて「学力:内申=5:5」の学校が多い状態でした。

 文部科学省の学力検査においても、都道府県ランキングで最下位の期間が長かったので、県としては学力重視に切り替えてきているようです。

 県の教育庁より、2022年度の県立高校入試から、既存の学力検査が必要なかった「推薦入試」が廃止され、学力検査も必要な「特色選抜」制度に変更されることが決定し、全ての受験生に学力検査が課されることにもなりました。

 県の公立高校で最も偏差値が高いとされる開邦高校は内申よりも実力が重視されています。

また国立沖縄工業高等専門学校もほとんどが学科試験の点数で合格が決まります。

 学力検査問題は記述形式が増え、年々難しくなっており、さらに内申点よりも学力検査を重視する高校も増えてきています。

 流れとしては学力重視に向かっているようなので、沖縄の若者の学力が向上し、その効果として将来の沖縄の発展に生かされていくことを願います。