現状

沖縄の海岸というと、南国エメラルドブルーの海の色に白い砂浜といった、美しい海岸のイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

しかしながら、近年海岸域に大量のゴミが漂着しており、観光面や自然環境への影響だけではなく、漁業活動や堤防など海岸保全施設の機能を阻害して生活環境も脅かしているというのが現状です。

 

2016年の沖縄県環境部環境整備課による調査発表によると、目視で確認できた分だけで、県内の海岸におよそ9,000㎥の漂着ゴミが残っている状態でした。海岸に限らず、河川にも約350㎥のゴミが存在していて、特に人口の多い本島南部に多く、粗大ゴミの割合が高い結果でした。
その後の継続調査によると、県内の海岸に漂着してくるゴミは、年間20,000~40,000㎥、重さにして2,000~4,000t(トン)にもなるそうです。

沖縄県環境政策部 海ゴミ15より
沖縄県環境政策部 海ゴミ15より
沖縄本島西海岸
沖縄本島西海岸
伊計島
伊計島

 

何が原因なの?

流れてくる漂着ゴミは、海外からのペットボトルや漁具などの廃プラスチック類や流木、医療系廃棄物などがあります。
さらに私たちの生活から出たゴミ等が河川から流出して海岸域に大量に漂着している事実もあります。

解決への動き

環境省にて、2009年に施行された法律がさらに2018年6月に改正され、「美しく豊かな自然を保護するための海岸における良好な景観及び環境並びに海洋環境の保全に係る海岸漂着物等の処理等の推進に関する法律」となりました。

市町村の協力義務もあり、より積極的な保全対策が進められようとしています。

しかしながら、飽くまでも「対症療法」でしかありませんので、根本的な解決のためにゴミやプラスチックを減らしていく努力が求められています。